【2歳重賞評価】エイシンディード

血統構成の概要

父は短距離G1馬のファインニードル(Mr. Prospector系)。父アドマイヤムーン、母父Mark of Esteemという構成で、スピードとパワーを兼ね備えています。
母はエイシンエムディー。母父に日本ダービー馬キングカメハメハ(Mr. Prospector系)、母母父に日本競馬の礎を築いたサンデーサイレンスを配し、さらに母母母父にトウショウボーイという、日本の芝適性とスタミナを補完する非常に魅力的な血統構成です。

Mr. Prospectorのクロス(フォーティナイナー、キングカメハメハ)があり、スピードとパワーが色濃く受け継がれています。

良い面(強みとなる点)

  • 圧倒的なスピード能力: 父ファインニードルは短距離G1を2勝。エンドスウィープ、フォーティナイナーといったMr. Prospector系のスピード血統が前面に出ており、母父キングカメハメハも高いスピードを持っています。函館2歳ステークス勝利は、その爆発的なスピードと加速力を2歳時から既に証明しています。
  • 早期からの活躍: 2歳重賞を勝利したことからも、早期完成型の一面を持ち、デビューから高いパフォーマンスを発揮できるタイプと言えます。これはクラシック戦線へのスムーズな移行に有利に働きます。
  • 成長力と日本の芝適性: 父ファインニードル自身も3歳以降に本格化しG1を制覇。母父キングカメハメハ、母母父サンデーサイレンスともに産駒に成長力をもたらすことで知られています。この血統背景から、2歳での活躍に留まらず、3歳以降もさらなる肉体面・精神面の成長が見込め、日本の高速芝への適応力や持続力も期待できます。
  • 豊富なパワー: Mr. Prospectorのクロスが持つ豊富なパワーは、洋芝やタフな馬場、坂のあるコースでも力を発揮する可能性を秘めています。

懸念される面

  • 距離の壁: 父が短距離のスペシャリストであるため、2000m以上のG1戦線(特に皐月賞、日本ダービーといったクラシック本番)ではスタミナ面で厳しい戦いになる可能性が高いです。母系のキングカメハメハやサンデーサイレンスが多少の柔軟性をもたらすものの、本質的な距離適性はマイルまでと見るのが妥当でしょう。
  • 激戦区での競合: 短距離〜マイル路線は常に有力馬がひしめく激戦区であり、G1を勝ち上がるためには常にトップレベルでのパフォーマンスが求められます。

各能力の評価

  • ・距離適性: 短距離(1200m)〜マイル(1600m)。良馬場でスピードを活かせる条件がベスト。母系の影響で2000mまではこなせる可能性もゼロではないが、基本的にはマイルまでが主戦場となるでしょう。
  • ・スピード能力: 非常に高い。G1レベルの爆発的なスピードと瞬発力を持ち合わせています。
  • ・スタミナ能力: 中程度。父系からはあまり期待できないものの、母系のキングカメハメハ、サンデーサイレンス、トウショウボーイの血が、マイル〜2000m程度をこなすための持続力と底力を補完しています。長距離戦では不足するでしょう。
  • ・成長力: 高い。2歳での早期活躍に加え、父、母父、母母父の血統背景から、3歳以降もさらなる成長とパフォーマンスの向上が期待できます。特に古馬になってからのスプリント路線での活躍も十分に視野に入ります。

2歳〜3歳で適している重賞・オープンレース

  • 2歳時:
    • 函館2歳ステークス(勝利済み)
    • 小倉2歳ステークス(GⅢ、芝1200m)
    • 京王杯2歳ステークス(GⅡ、芝1400m)
    • デイリー杯2歳ステークス(GⅡ、芝1600m)
  • 3歳時:
    • 短距離〜マイル路線が主戦場:
      • ファルコンステークス(GⅢ、芝1400m)
      • アーリントンカップ(GⅢ、芝1600m)
      • ニュージーランドトロフィー(GⅡ、芝1600m)
      • NHKマイルカップ(GⅠ、芝1600m):最も目標とすべきG1レース。
      • 葵ステークス(GⅢ、芝1200m)
      • セントウルステークス(GⅡ、芝1200m)や京阪杯(GⅢ、芝1200m)など、古馬とのスプリント重賞も視野。
    • 中距離路線(挑戦的):
      • スプリングステークス(GⅡ、芝1800m)や毎日杯(GⅢ、芝1800m)など、2000mまでの重賞は、母系のスタミナが活かせれば挑戦可能。ただし、クラシック本番(皐月賞、日本ダービー)は距離が長い可能性が高い。
    • ダート路線(可能性):
      • Mr. Prospectorの血が濃いため、ダート適性も秘めている可能性はあります。芝での頭打ち感があれば、ユニコーンステークス(GⅢ、ダート1600m)やレパードステークス(GⅢ、ダート1800m)などのダート重賞も選択肢に入るかもしれません。

総評

エイシンディードは、父ファインニードル由来の卓越したスピードとパワーを最大の武器とするスプリンター〜マイラーです。2歳から重賞を勝てる早期成熟性がありながら、母系のキングカメハメハやサンデーサイレンスの血が、成長力と日本の芝への適応力、そして一定のスタミナを補完しています。
将来性は非常に高く、3歳ではNHKマイルカップを最大の目標とし、その後は古馬のスプリント・マイル路線でG1を狙えるポテンシャルを秘めていると言えるでしょう。特にスピードを活かせる高速馬場の短距離〜マイル戦で真価を発揮するでしょう。