【系統分析】ロベルト系

◆特徴

ロベルト系最大の武器は、他の追随を許さない「パワー」と、苦境でこそ輝く「無尽蔵のスタミナ」です。時計の速いスピード勝負よりも、体力を削り合う過酷な消耗戦でその真価を発揮します。

成長のピークが遅い: 「晩成型」が多く、3歳秋から4歳、5歳にかけてじわじわと力をつけ、本格化すると手が付けられない連勝街道を歩むことがあります。

急坂と小回りへの適性: 筋肉の塊のような馬体から繰り出される力強いフットワークで、中山競馬場や阪神競馬場のような「急坂」を苦にしません。

驚異的な勝負根性: 相手に並びかけられてからのしぶとさは随一。多頭数の揉まれる競馬や、内枠で窮屈な展開になっても怯まない精神的なタフさを持ちます。

「一撃」の破壊力: 決して器用ではありませんが、一度エンジンがかかれば他馬が止まるようなタフな馬場でも止まらずに突き抜ける、破壊力のある末脚を持っています。

冬場・道悪の鬼: 寒さに強く、乾燥してタフになった冬の馬場や、雨が降って泥んこになった不良馬場を最も得意とする系統です。

◆ウィークポイント

「パワーとタフさ」に特化している分、スピードの絶対値や瞬発力のキレという点では主流系に一歩譲ります。

極端な「ムラ」っ気: 精神的に強く、独特のこだわりを持つ馬が多いため、自分の形に持ち込めないとあっさり惨敗するなど、成績が極端になりやすい傾向があります。

高速決着への対応: パンパンの良馬場で行われる、レコード決着に近いような超高速レースでは、スピードの限界に達して置いていかれることがあります。

加速の鈍さ(ズブさ): 瞬時に反応するギアチェンジ能力は低く、追い出されてからトップスピードに乗るまでに時間がかかる「ズブさ」を見せることが多々あります。

◆相性の良い血統

ミスタープロスペクター系: ロベルトのパワーにミスプロのスピードと柔軟性を加えることで、日本の高速馬場にも対応できる「万能型の名馬」が生まれやすくなります。

サンデーサイレンス系: サンデーの持つキレ味とロベルトの粘り腰を融合。有馬記念や宝塚記念などのグランプリレースに非常に強い配合です。

サドラーズウェルズ系: 欧州的な重厚さを極める組み合わせ。超長距離戦や、泥のような不良馬場で他馬を寄せ付けない強さを見せます。

◆代表的な系統

ブライアンズタイム系(ナリタブライアン、マヤノトップガンなど。90年代の日本競馬を席巻)

スクリーンヒーロー(グラスワンダー)系(モーリス、エフフォーリアなど。現代ロベルト系のエース)

シンボリクリスエス系(エピファネイアを経て、エフフォーリアやデアリングタクトへ繋がる主流血統)

レッドランサム系(ロックドゥカンブなど。世界的に広がるロベルト系の重要支流。仕上がりが早く芝・ダートを問わない)